新築の階段下・床下の活用方法を紹介!収納力の高い家づくりを
家を新築する際、間取りやデザインの他に重要となるのが「収納」です。収納スペースが少ないと家全体が散らかった印象を与えてしまい、思い描いていたイメージとはかけ離れてしまうこともあります。
そこで今回は、住空間を狭めずに収納力をアップできる「階段下収納」と「床下収納」2つの活用アイデアをご紹介します。家づくりを考えている方はぜひチェックしておきましょう。
目次
マイホームを新築する方必見!収納力の高い家づくりの重要性
モデルルームを見て、「こんな家に住みたい!」と期待に胸を弾ませていたのに、実際に家を建てて住んでみたら、ごちゃごちゃ散らかってイメージとかけ離れてしまった。そんなよくある失敗は、収納力の低さが原因の1つと言えます。
モデルルームは人が実際に暮らしている家ではないので、生活感を感じにくいという点があります。しかし、私たちの日常にはキッチン道具や本、書類、洗面用具、子どものおもちゃ、学校用品、衣類など、たくさんのもので溢れています。
憧れのモデルルームや雑誌に載っているようなおしゃれな家に近づくには、散らかりやすいものをスムーズにたっぷり収納できる空間が重要です。家を建てる前に、まずは家族の中でどんな持ちものが多いのか、どういったものや部屋が散らかりやすいのかといったことを話し合い、生活導線上に必要な収納を配置しましょう。
床下収納の活用方法とデザインアイデア
住空間を狭めずに大きな収納スペースが確保できる、床下収納の活用方法やデザインのアイデアについてご紹介します。
キッチンの床下は、パントリーやストック場所として活用
キッチンの床下収納は、昔は漬ものやお酒などを保管する場所として使われていました。現在では「パントリー」と呼ばれる食品庫が人気を集めていますが、それを床下収納に置き換えることで、住空間を広げられます。
キッチンの床下収納には、パスタなどの麺類、ジャム、ソース、ピクルス、お酒、乾ものなど保存がきくものを収納しておきましょう。キッチンペーパーやティッシュ類のストックのほか、非常食を保管しておく場所としても便利です。
たこ焼き機や大きな鍋、ホットプレートなど、大きな調理器具の保管場所としても利用できますが、腰をかがめて持ち上げる姿勢を取るため、お年寄りや腰の弱い方は注意しましょう。
小上がりやスキップフロアの床下を収納に
子どもを遊ばせたり、ちょっとした作業スペースとして活用できたりする「小上がり」や「スキップフロア」ですが、床下の空間を利用すれば大きな収納スペースを確保できます。
フローリングなら側面に引き出しを付ける、和室なら畳を外すと下に収納スペースがある、といった床下の活用方法があります。おもちゃや書籍、シーズンオフの布団や衣類など、かさばって場所を取るものをしまっておくのに便利です。
寝室や子ども部屋に小上がりをつくる
寝室や子ども部屋のスペースが限られている場合、大きなクローゼットを設けると住空間が狭まってしまいます。そんな時に活用したいのが、「小上がり」です。小上がりをリビングだけでなく、寝室や子ども部屋にも取り入れてみましょう。この方法なら1階だけでなく、2階以上にも床下収納を作り付けられます。収納としてはもちろん、段差を利用してベッドとしても使える方法です。
床下を利用してお風呂場や洗面所をすっきり
タオルや化粧品、着替え、掃除用具、洗剤、シャンプーのストックなど、ものが多い洗面所やお風呂場は、床下収納を利用すれば見た目がすっきりし、快適に使用できます。家の中でも比較的狭い空間なので、床下を活用すれば収納力を上げられるのもポイントです。
洗面所やお風呂場の床下には、ストック類やあまり使わない掃除道具など、使用頻度が少ないものを収納しましょう。
ただし、洗面所やお風呂場は水分が多くカビの原因ともなるため、防カビ効果のある床下収納を取り入れたり、定期的に掃除をしたりといった工夫が必要です。
床下収納を快適に使うポイント
便利な床下収納ですが、適当に収納してしまっては、ごちゃごちゃしたり、中が見づらかったりしてしまいます。
入れるものを種類別に整理整頓できるよう、中に仕切りを設けることが、快適に床下収納を使うポイントです。
和室は床下収納に最適!
畳が敷かれた和室は、実は床下収納に最適な部屋です。フローリングに床下収納を作り付けるとほとんどの場合、つなぎ目や段差ができてしまいますが、和室の床は複数の畳を組み合わせているため、見た目にはどこに床下収納があるかわかりません。
さらに、江戸間と言われる関東地方の一般的な畳のサイズは、176cm×88cmとなっており、衣装ケースや季節の飾りものなど、サイズの大きな荷ものもしまうことができます。この大きさのクローゼットを作り付けるとなると、かなり住空間が狭まってしまいますが、床下収納なら、住空間を狭めることなく、収納スペースを確保することができます。
新築の家に和室を検討しているなら、ぜひ畳の下に床下収納を取り入れてみましょう。布団やおもちゃ、衣類などの日用品のほか、茶室として利用するなら茶道具や花器をしまっておけます。
階段下収納の活用アイデア
デッドスペースになりやすい階段下を、収納として賢く活用する方法をご紹介します。
階段が廊下や玄関のそばにある場合
室内ではなく階段が廊下や玄関の近くにある場合、階段下を靴や衣類を収納する「クローゼット」として利用するのがおすすめです。
高さのある部分にはポールを付け、コートなどの衣類をかけられるようにしましょう。この方法なら埃や花粉を部屋に持ち込んだり、リビングのソファや椅子にコートがかかっていたりということがなくなり、衣類の管理がしやすく便利です。重いゴルフクラブの収納場所とするのも良いでしょう。
低い部分は靴をしまっておくシュークローゼットや、帽子・鞄・トランクなどの保管場所として活用できます。
階段がリビングにある場合

photo by YAMADAHOMES
家の要とも言えるリビングに階段がある場合、デザイン性も考慮した階段下収納を取り入れましょう。
【見せる収納】
階段下に格子状に棚を設置し、“見せる収納”として活用する方法です。お気に入りのインテリアや本、写真、おもちゃなどを置いて、その家らしい空間ができます。ただし、収納力に欠けてしまうケースもあるので注意が必要です。
【扉を付けた収納】
扉を付ければ中が見えないため、掃除機やアイロンなど、生活感のあるものを収納するのにぴったりです。子どもの学校用品をしまうスペースを用意するのも良いでしょう。奥の方の普段あまり手が届かない場所には、クリスマスツリーやお雛様、兜飾りなど、シーズン用品をしまっておくのがおすすめです。
収納を兼ねた「部屋」としても利用できる階段下
階段下はスペースが広いため、収納だけでなく小さな「部屋」として利用する方法もあります。例えば、以下のような使い方がおすすめです。
・デスクと椅子を置いて、勉強や作業スペースに
・ペットの寝室
・子どものプレイスペース
・階段下がトイレになるような設計
・テレビを置く
階段下というデッドスペースが、かえって隠れ家のような特別感を与え、お父さんの書斎や子どもの遊び場として重宝します。机やテレビなどの大きなものが置けないスペースは、引き出しを作り付けて収納として活用しましょう。この方法なら、住空間や解放感を確保しつつ、収納も増やせます。ライトやコンセントを付けると、より快適に過ごせるでしょう。
おわりに
「収納」と聞くと、クローゼットを作り付けたり、棚を購入したりといった方法が頭に浮かびやすいですが、床下や階段下などのデッドスペースも収納として活用できます。
床下・階段下収納のデザイン方法は一通りではありません。家の雰囲気や間取りに合った多彩なアレンジができるので、家を新築する際にぜひ取り入れてみてはいかがでしょうか。

スマチエ編集部

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